M&A仲介会社の選び方と費用について

企業の成⻑戦略や後継者不在問題の解決⼿段として、M&A(企業の合併・買収)は中⼩企業にとっても⾝近な選択肢となっています。その実⾏を成功させる鍵は、信頼できる M&A 仲介会社を選ぶことにあります。本記事では、M&A仲介会社の選び⽅と費⽤について、基本から専⾨的な視点まで踏み込んで解説します。


〜FA(ファイナンシャルアドバイザー)との違い〜
M&A 仲介会社とは、売り⼿企業と買い⼿企業の間に⽴ち、マッチングから交渉、契約締結までを中⽴的な⽴場で⽀援する機関です。

類似の存在として「FA(ファイナンシャルアドバイザー)」もありますが、以下の違いがあります:

中⼩企業においては、交渉のバランスやスムーズな進⾏を重視し、仲介会社を利⽤するケースが多いです。


仲介会社の選定で失敗すると、想定より低い価格での売却や、交渉の難航、買い⼿とのトラブルにつながるリスクがあります。

以下の観点をチェックしましょう。

• 累計成約件数だけでなく、直近 3 年の成約実績を確認(最近の市場感を理解しているか)

• ⾃社業界の M&A 経験の有無(業界特有の商習慣やバリュエーションへの理解があるか)

• 地域密着か広域対応か(地場の⼈脈が活きる案件も)

📌 Tip:提案書(ノンネームシート)や企業評価書のサンプルを⾒せてもらうと、実務⼒が⾒えます。

• 専任担当者の M&A 経験年数、資格(中⼩企業診断⼠、公認会計⼠など)

• 売り⼿企業の理解に時間をかけているか(ヒアリングの質)

• 稟議・デューデリジェンスへの対応⼒(事業・財務・法務すべてを網羅)

📌 Tip:担当者の変更が多い会社は要注意。M&A は⻑期戦になることも。

・初期段階で「この条件では買い⼿がつきにくい」など正直なフィードバックがあるか

・価格交渉だけでなく、のれん代・退職条件・従業員処遇まで⾔及してくれるか
📌 Tip:過去の類似案件の概要を開⽰できるかもポイント。

・着⼿⾦・中間報酬・成功報酬の各フェーズごとの⾦額明記

・成功報酬が「譲渡価格の○%」なのか、「企業価値の○%」なのか(ベースが異なると数百万円単位で違う)

・解約時の費⽤(途中キャンセル可能か、有償か)


・純資産法:安定型業種や赤字企業に有効
・DCF法(割引キャッシュフロー法):収益性が高い成長企業に適するが前提設定が重要
・類似会社比較法:市場の相場感を反映しやすい

一つの手法だけでなく、複数のアプローチで“幅”を出すことが交渉成功の鍵になります。


M&A は、価格だけでなく「会社の未来と従業員の⼈⽣を預ける」決断です。

仲介会社選びでは、

・透明な料⾦体系

・担当者との相性・信頼関係

・誠実なアドバイス⼒

この 3 点を重視して、「最も⾼く売る」ではなく「最も納得できる形で引き継ぐ」⽀援をしてくれる会社を選びましょう。当センターは、福祉・介護業界に特化した M&A ⽀援を⾏っております。

単なるマッチングにとどまらず、福祉業界特有の法規制や⼈員基準、⾏政対応まで熟知した専⾨チームが、安⼼・円滑な M&A をサポートいたします。

事業承継・売却を検討中の⽅は、お気軽にご相談ください。

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